iwamotの非技術日記(映画、音楽等)(アーカイブ)

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『エキスポの万国大戦略』の再発を願う

「あなたの態度が気に入らない」

昨日映画館で、予告編の前に流れたマナーCMが面白かった。素朴なタッチのアニメーションで、スミ子と名乗る女の子が「せっかくいい席が取れたのに、前に座った人が超アフロで、ぜんぜん見えなかったの」などと独白したあとに「あなたの態度が気に入らない」と歌う。「うるまでるび作品」とあったので、ああ「おしりかじり虫」の、と思いながら見た。曲の途中でどんどん転調するのが私好みだった。

詳細が気になったので調べると、YouTubeで動画が見つかった。

「作曲・編曲 松前公高」とあり、ああ「EXPO」の、どうりで私好みのはずだ、と納得できた。映画館では流れなかったブリッジ部分のメロディも、複雑で気持ちがいい。

EXPO

松前氏の活動は多岐に渡る。「おしりかじり虫」もそのひとつだと当記事を書くにあたって初めて知った。

が、私は氏のユニット・EXPOをまっさきに思い浮かべる。サエキけんぞうの企画した『ハレはれナイト』というオムニバスCDで、個性的なアーティストばかりのなか、ひときわ異彩を放っていたのがEXPOだったのだ。

ハレはれナイト

ハレはれナイト

『ハレはれナイト』の収録曲は、ずっこけたリズムにトランペッターがうまく絡めず、やる気をなくしていく曲のように私には聞こえた。

EXPOはアルバム『エキスポの万国大戦略』で1987年にメジャーデビューした。これを聴きたいのだが、プレミアがついていて、入手しづらい。先月に公開された松前氏のインタビューで、本人も再発を望んでいることが分かる。

安部:そんなEXPOですが、CDはオークションではかなり高値になってますよね。

松前:そうなんですよ。CDは1万以上するみたいですね。アナログは安く買えるようですが。

安部:すごいですね。

松前:いやいや、すごくないんです。プレミアがつくってことは数が少ないってことでしょ?いかに当時売れなかったか? ってことですよ。(笑)

安部:CDは再発されてませんよね?

松前:そう。ホントは是非再発したいんですが……。どこか再発してくれないかな?

http://www.ga-core.net/special/sp008_2_2.php

ティポグラフィカとの関係

『エキスポの万国大戦略』の収録曲「老人よ、異常はないか」をYouTubeで見つけた(読点ありが正式なタイトルのようだ)。

1分28秒あたりからの展開など、ティポグラフィカの曲といわれても信じてしまいそうだ(タイトルもそれっぽい)。前掲のインタビューによれば、今堀恒雄菊地成孔外山明といったティポグラフィカのメンバーがEXPOのライブに参加していたとのことだから、音楽性に類似点があっても驚くにはあたらないのかもしれない。

再発を願う

『エキスポの万国大戦略』が再発されたら、私は絶対に買う。私同様、ティポグラフィカが好きだった人にも評価されるのではないか。

EXPOはまだ活動を続けているそうだから、新作にも期待したい。