みんたぼん『新しい天気』
「みんたぼん」と言っても知らない人がほとんどだろう。僕も1週間前まで知らなかった。
キリンジの堀込高樹が寄稿した雑誌『うたとことば。』8号を通販で買おうと思い、調べて見つかったのが渋谷のレコードショップ、ハイファイ・レコード・ストアだった。300円の雑誌のためだけに送料を払うのはアホらしかったので、一緒に買えるものはないかとさんざん物色して見つけたのが「みんたぼん」。
みんたぼんはすでに活動を停止している3人組のバンドだ。メンバーの1人だった大野利洋は昨年「オロロトリヒロ」名義でソロアルバム『指先の魔法』を出した。このアルバムを僕は持っていて、わりと好きなのだ(「オロロトリヒロ『指先の魔法』を買った」)。
『指先の魔法』に収録されている「ラクダの涙」という曲が、みんたぼんの『新しい天気』にも収録されている。みんたぼんバージョンをハイファイ・レコード・ストアで試聴したところ、むしろこちらのバージョンのほうがしっくりきた。なので、安心して『新しい天気』も一緒に購入した次第。
『新しい天気』は4曲入りのCD-Rで、正直「ラクダの涙」以外の3曲には特別な魅力を感じなかったが、実店舗でCDを買うことがほとんどなくなった今、こうした偶然の出会いは貴重なことだと思った。
加えて嬉しかったのは『うたとことば。』にも『新しい天気』にも商品紹介の紙(POPのようなもの)が付いていたこと。普通なら捨てるものだろうが、送ってくれるところに商品への愛情が感じられる。すっかりハイファイ・レコード・ストアのファンになってしまった。