iwamotの非技術日記(映画、音楽等)(アーカイブ)

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舞台『春琴』を観た(2010-12-11)

三軒茶屋にある世田谷パブリックシアターで舞台『春琴』を観てきました。

なにより深津絵里の声の演技力に驚きましたね。子供時代の春琴役は人形なんですが、それを操りながら声を出すだけでも大変でしょうに、まるで本当の子供がしゃべっているかのような調子で、最初は別の声優が当てているのかと思ったくらいでした。器用な人ですねえ。

春琴抄」を読んだのは10年近く前のことで細部は覚えておらず、「陰翳礼讃」は未読なので、的はずれな評価かもしれませんが、もっと素直に「春琴抄」を舞台化してくれたほうが僕としては楽しめた気はします。佐助が目を潰してから先が長くてちょっと醒めるというか、現代日本の話をそんなに絡めなくてもいいというか。

とはいえ、ひとりの役者、ひとりのスタッフが少しミスをしただけですべてが台無しになるような構築美、緊張感はひしひしと伝わってきました。よくやるわ、となかば呆れた感じです。