iwamotの非技術日記(映画、音楽等)(アーカイブ)

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『空気人形』を観た

新宿バルト9で映画『空気人形』を観た。15時15分からの回で、満席。私の感想はといえば、雰囲気は嫌いではなかったのだが、結局何がいいたいのか分からずじまい。そもそも何もいいたいことなどなかったのではないか、と勘繰りたくなる。

「そんなものは自分で考えろ」ということなのだろうが、それは制作者の怠慢ではないのか。「逃げ」といってもいい。明確なストーリーを提示するのが怖くて、余白を観客の想像で補わせているのではないか。

観客は、わざわざ金を払って映画を観るわけだから、自分好みの解釈で余白を埋めるはずだ。きっと主人公はあそこでああ考えたからああいう行動をとったのだ、たぶん監督はあの映像でああいうことを伝えたかったのだ、と。

モンスターズ・インク』のように、余白のない、誰が観ても同じ解釈になる、そんな映画でも人は感動できる。いやむしろ後世に残るのは、そのような映画ではないのか。『空気人形』は、おそらく、すぐに忘れられる。